ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
色気を含んだ甘い声につられて顔を上げると、今度は完璧すぎる顔立ちを直視してしまって慌てて目を伏せる。
「は、はい。なんでしょう」
緊張で胸が押し潰されそうだ。自分の名前を呼ばれたわけではないのに、話し掛けられただけで赤面してしまう。
「お時間を作って会っていただき大変申し訳ないのですが、今回のお話はなかったことにしてもらえないでしょうか?」
「え?」
驚き顔を上げた私と社長の目が合う。その瞬間、社長の頬は赤くなり、慌てて目を逸らし饒舌に喋り出した。
「あの、有紗さんに不満があったということではまったくないです。むしろ、とても可憐で百合のように美しく素敵な女性だなと思っています。……って、俺はなにを言っている」
いつも冷静で笑った顔すら見たことのない社長が慌てている。
「お断りすることは有紗さんが来る前に決めていたことです。今回の話は、親同士が勝手に進めたこと。わざわざお時間を作っていただきお会いする前にお伝えできたら良かったのですが、そういうわけにもいかなかったもので……」
「は、はい。なんでしょう」
緊張で胸が押し潰されそうだ。自分の名前を呼ばれたわけではないのに、話し掛けられただけで赤面してしまう。
「お時間を作って会っていただき大変申し訳ないのですが、今回のお話はなかったことにしてもらえないでしょうか?」
「え?」
驚き顔を上げた私と社長の目が合う。その瞬間、社長の頬は赤くなり、慌てて目を逸らし饒舌に喋り出した。
「あの、有紗さんに不満があったということではまったくないです。むしろ、とても可憐で百合のように美しく素敵な女性だなと思っています。……って、俺はなにを言っている」
いつも冷静で笑った顔すら見たことのない社長が慌てている。
「お断りすることは有紗さんが来る前に決めていたことです。今回の話は、親同士が勝手に進めたこと。わざわざお時間を作っていただきお会いする前にお伝えできたら良かったのですが、そういうわけにもいかなかったもので……」