ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
「じゃあ、有紗の家はどうする。経営危機だろ?」

 悠斗君はため息を吐きながら言った。

「知らないわよ。経営危機になったのは両親や従業員のせいでしょ。どうして私が尻ぬぐいしなきゃいけないのよ」

 なるほど、有紗が明るさを取り戻したのは吹っ切れたからなのか。薄情だと思われそうだけれど、有紗の言う事も一理ある。経営危機は本人たちの責任だ。失敗したのなら、誰かに安易に頼るのではなく、自分たちで乗り越えるべきだ。

 悠斗君は有紗の強い意志に逆らえないのか、ストレスを発散するように頭をガシガシと掻いた。

「わかったよ。とりあえずこの案でいこう。でも、駄目だった時の場合も考えておく。俺も覚悟を決めなきゃいけないから」

(覚悟……。ついに悠斗君も有紗にプロポーズするのな?)

 二人が結婚するとなったら夜逃げみたいな形になるのだろうか。漫画はどうするのだろう。悠斗君の覚悟は、二人にとっていい未来になるのだろうか。
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