身代わりお見合い婚〜社長に溺愛される365日〜

目覚めたらベッドの上

目を開けると、見慣れない天井が映っていた。

ふかふかの大きなベッドで寝がえりを打つと、高級感のある洗練されたデザインの寝室が目に入った。

 寝室の壁にはオシャレな絵画が飾られ、穏やかな間接照明が贅沢な雰囲気を演出している。

(ここは……どこ?)

 ズキズキと痛むこめかみを指で抑えながら、必死に記憶を辿る。

 たしか私は、有紗から頼まれて身代わりお見合いをすることになった。

でも、その相手がまさかの憧れの社長で、徹夜明けのすきっ腹で日本酒を飲みまくったら気を失って……。

(で、どうしたんだっけ?)

 社長と庭園の池を見に行ったことまでは覚えている。

そこで気を失って、私は池にそのまま落ちた。

そして、今……。

 服を見ると、着物ではなく真っ白なバスローブを着ていた。

下着は履いていない。

なにが起きたのか考えるだけで、嫌な汗が出てくる。

むしろ考えたくない。

一つだけ言えることは、社長にめちゃくちゃ迷惑をかけている。これは間違いない。

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