身代わりお見合い婚〜社長に溺愛される365日〜
「ほ、本当に申し訳ありませんでしたっ!」

 私は布団に顔がつくくらい深く頭を下げた。

 ああ、もうなんたる失態。

穴があったら入って蓋をして、一生出たくないくらい恥ずかしい。

「謝る必要なんかないですよ。それより元気そうで良かった。あ、お水飲んでください」

 ベッド脇を見ると、サイドテーブルの上にコップとミネラルウォーターが置かれていた。

 喉がカラカラだったので、ありがたくいただく。

社長は上機嫌で、とてもニコニコしながら私を見ている。

こんなに迷惑をかけたのに、嫌な顔一つ浮かべないで。

菩薩じゃなかろうか。

「あの……私は池に落ちたんですよね?」

「はい、側にいたのに未然に防げず悔しい限りです」

 社長は心底悔しそうに、申し訳なさを滲ませながら言った。

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