身代わりお見合い婚〜社長に溺愛される365日〜

不思議な友人

私にとって、人生で一番幸せな日となった結婚式も終わり、お腹もだいぶ大きくなってきた。

 結婚式は私の希望を考慮してもらって、アットホームな披露宴パーティーとなった。

「こじんまりとしたものにしましょう」

 と貴富さんが言って手配を進めていったのだけど、最終的には招待客が百人を超え、ゲストハウスも予約がなかなか取れない都心の高級結婚式場で、蓋を開けてみれば総費用がとんでもない額になっていた。

 一般人の私からしてみれば、これはセレブ結婚式だと思うのだけれど、藤堂寺家のみなさんが言うには、「とてもこじんまりした庶民的な式だった」らしい。

 有紗と悠斗君の結婚式は私たちよりも桁が違っていたらしいから、恐ろしい。

 私の両親や親戚も大変喜んで感動してくれて本当に良かった。大好きな人たちに囲まれ、笑顔で楽しく過ごせて、本当に幸せだった。

 お腹が大きくなって動くのも大変になってきたので、仕事は産休を取っている。仕事が趣味みたいに過ごしてきたので、産休を取ったらさぞかし毎日暇だろうと思っていたら、そうはならなかった。

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