ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
 私はただ、数時間だけ貴富さんに絵梨奈を見てもらって、その間に実験器具の整備や育休前まで携わっていた研究の進捗状況を聞ければそれで良かった。

 しかしながら、貴富さんは私の予想をはるかに上回る誕生日プレゼントを用意した。

 まさかの会社に保育所を作ったのである。しかも全社員の子どもが利用できる本格的で大きな保育所だ。

 モンテッソーリやリトミックといった知育カリキュラムを受けられ、園庭まで完備した。やることがでかすぎる。

「どうだ、芳美!」

 満面の笑みで構想を聞かされた私は絶句するしかなかった。

「いや、嬉しいけど……」

「大変遺憾なことではあるが、芳美の誕生日までに完成させることはできなかった。全ての工事が終わるのは一年後になる」

「でしょうね」

 こんな大きなプロジェクト、たった数ヶ月程度で完成する話じゃない。

「そんなに利益出ているの、うちの会社」

「大丈夫、俺のポケットマネーから出すから」

 どれほど資産持っているの、この人。
< 244 / 247 >

この作品をシェア

pagetop