ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
 悠斗君が藤堂寺財閥に戻ってきて、漫画家のかたわら経営にも顔を出すようになったらしく、親会社の方の利益がうなぎ登りらしい。
 貴富さんがどれくらい稼いでいるのか私は知らないし、怖くて聞きたいとも思えない。

「でも、会社に保育所ができたら助かる従業員はたくさんいると思う。ありがとう」

「いいや、とんでもない」

 私たちの関係は変わらない。変わったことといえば、貴富さんへの言葉遣いが敬語ではなくなったことくらいか。

 結婚して子どももいるのに、いつまでも過保護な溺愛を続けているので、恥ずかしく感じる気持ちはある。でも、嬉しい気持ちも当然ある。

 互いの愛情や関係性が良くも悪くも変わっていくのが当たり前の夫婦生活ではあるけれど、私たち夫婦はその当たり前を覆して、出会った頃と変わらない気持ちを持ち続けていきたいと思う。
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