ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
 数日後、ついに社長と会う日がやってきた。

社長からは週末会う約束の確認との名目で、なんだかんだ毎日連絡がきている。

 そして、またもやそれに対応してしまっている私。なんだろうこの状況。

 困ったことに、面倒くさいとか嫌だとかそんな気持ちは微塵も生まれないのだ。それどころか連絡を心待ちにしてしまっている自分もいて、長く話せたらそれだけで嬉しいし、早く会いたいと思ってしまっている。

 そして、社長に有紗として再び会うのに、身なりがきちんとしていないと不審に思われるだろうということで、有紗の家に行って泣きついているところである。

「有紗、お願い、助けて!」

 一週間前とは完全に逆の立場。朝から家に押しかけてきた私を、寝起きの有紗が出迎える。

 久しぶりに訪れた有紗の実家。

 日本家屋の豪邸である。お手伝いさんも有紗のご両親とも顔見知りなので、私が訪れると笑顔で快く有紗の部屋に案内してくれた。
「どうしたのよ、こんな朝っぱらから」

 有紗はパジャマ姿で大きな欠伸をしながら言った。
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