ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
「なにを飲む?」

 と社長に聞かれたので、

「えっと、同じものを」と答えた。

 正直、なにが正解なのかわからない。

 お酒は日本酒でもワインでも焼酎でもなんでも飲めるのでお任せすることにした。

 目の前でシェフが調理を行っている。私たちだけのためのシェフに、給仕スタッフもいる。なんて贅沢なのだろう。

 お料理はとっても美味しくて最高だった。そういえば、私と社長は好みが似ているということを思い出した。

 緊張して体が固くなっていたけれど、お酒も進んでいくと和やかに話が進んだ。

 社長と話していると、話題に困るということがない。自然と会話が続いていき、その内容がとても楽しいのだ。

 数時間があっという間に過ぎ、デザートも食べ終えた。当然のように社長が支払ってくれて、申し訳ない気持ちでいっぱいだったけれど、そこで意固地になるのは逆に失礼かと思って甘えることにした。

 店を出ると、タクシーが停まっていた。
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