偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
「あの、その後すぐに様子がおかしいと気付いた店員さんが来てくれて助けて貰ったんで大丈夫です」
響一は僅かにほっとした様子だったが、それでも眉間のシワは深く刻まれたままだ。ただ思わずといった様子で花穂の髪に触れた手は優しく労わりを感じるものだった。
「大丈夫……な訳がないよな。そのとき俺が側にいられたらよかったのに」
彼は何も悪くないのにその目に浮かぶのは後悔の念だ。
「今はもう大丈夫。それに輝さんも一応手加減はしていたのかもしれなくて、病院に行く程の怪我ではなかった。ただ私はもう絶対に輝さんとは結婚出来ないと思って父に婚約解消したいと訴えたんです」
「当然だ。それでお義父さんは何て?」
「許してやりなさいって。輝さんは父の前では好青年のふりをしていたみたいで彼の酷さを信じられなかったみたい。それに地元で力がある輝さんの家との繋がりを欲しがっていたから私の気持ちを優先してくれなかった。私は輝さんと揉めたことよりも家族が味方をしてくれないことが堪えたし辛かった。だから私は家を出て、東京に来たんです」
響一は僅かにほっとした様子だったが、それでも眉間のシワは深く刻まれたままだ。ただ思わずといった様子で花穂の髪に触れた手は優しく労わりを感じるものだった。
「大丈夫……な訳がないよな。そのとき俺が側にいられたらよかったのに」
彼は何も悪くないのにその目に浮かぶのは後悔の念だ。
「今はもう大丈夫。それに輝さんも一応手加減はしていたのかもしれなくて、病院に行く程の怪我ではなかった。ただ私はもう絶対に輝さんとは結婚出来ないと思って父に婚約解消したいと訴えたんです」
「当然だ。それでお義父さんは何て?」
「許してやりなさいって。輝さんは父の前では好青年のふりをしていたみたいで彼の酷さを信じられなかったみたい。それに地元で力がある輝さんの家との繋がりを欲しがっていたから私の気持ちを優先してくれなかった。私は輝さんと揉めたことよりも家族が味方をしてくれないことが堪えたし辛かった。だから私は家を出て、東京に来たんです」