偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
「父からは参加するようには言われてるけど、気が乗らなかったんだよね。でも花穂がいるなら出ようかな」
「気が乗らないって、お兄さんのおめでたい席なのに」
新社長に就任するという兄は前妻の子のため、伊那は母親違いの兄妹だ。
家庭の事情で伊那が高校に進学するまで別居していたから、普通の兄妹に比べて共に過ごした時間が少なかったそうだ。
けれど性格が合うのか、兄妹仲は良好らしい。少なくとも祝い事をスルーするとは考えられない。
「もちろん兄へのお祝いは別でするつもりでいるけど。でもああいう派手な集まりは面倒なんだよね。中には下心丸出しで近づいて来る人間もいるし、かと思えば敵対心丸出しとかね。楽しいよりも面倒。私は合わないなっていつも思う」
「そうなんだ……なんか怖いね」
花穂の実家、城崎家は地元では有名な家なので、父は様々な集まりに招待されていた。
花穂も何回か連れられて参加したことがあるけれど、人間関係のドロドロというものは感じなかった。
(いつもお父さんがちやほやされているのを眺めているだけだったな)
あれは地元という狭い世界のことだったからかもしれない。
「気が乗らないって、お兄さんのおめでたい席なのに」
新社長に就任するという兄は前妻の子のため、伊那は母親違いの兄妹だ。
家庭の事情で伊那が高校に進学するまで別居していたから、普通の兄妹に比べて共に過ごした時間が少なかったそうだ。
けれど性格が合うのか、兄妹仲は良好らしい。少なくとも祝い事をスルーするとは考えられない。
「もちろん兄へのお祝いは別でするつもりでいるけど。でもああいう派手な集まりは面倒なんだよね。中には下心丸出しで近づいて来る人間もいるし、かと思えば敵対心丸出しとかね。楽しいよりも面倒。私は合わないなっていつも思う」
「そうなんだ……なんか怖いね」
花穂の実家、城崎家は地元では有名な家なので、父は様々な集まりに招待されていた。
花穂も何回か連れられて参加したことがあるけれど、人間関係のドロドロというものは感じなかった。
(いつもお父さんがちやほやされているのを眺めているだけだったな)
あれは地元という狭い世界のことだったからかもしれない。