偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
響一の勢いに戸惑ったのか、花穂が少し体を引いてしまった。しかし逃さないようにほっそりした腕を掴む。
響一は一旦後ろを向き百合香に声をかけた。
「百合香、ふたりに事情を説明するけどいいよな」
「ええ。どう見ても駄目とは言えない状況みたいだから」
そんなやり取りの間も花穂は不審そうに響一と百合香を見ている。
早く誤解を解きたくて響一は口を開く。
「ここで百合香と話していたのは、聞かれたくない内容の話をしていたからだ。彼女は広斗と付き合っている。ただ両家の家族に強く反対されていて、関係を隠しているんだ」
「……え?」
花穂が丸い目を瞬いた。伊那も驚きの顔で百合香を見ている。
「反対ってお祖父さまが?」
戸惑いがちな花穂の声がした。
「ああ。うちと朝宮家のは犬猿の仲と言っていい。だが原因になった揉め事はかなり前の話だし俺と広斗はもう水に流してもいいと思っているんだ」
百合香の祖父は狡猾な人物で、あるとき友人だった響一の祖父を欺き善意を仇(あだ)で返した
のが原因だが、その祖父はもう亡くなってる。当事者不在でいつまでも嫌い合う必要はないだろう。
響一は一旦後ろを向き百合香に声をかけた。
「百合香、ふたりに事情を説明するけどいいよな」
「ええ。どう見ても駄目とは言えない状況みたいだから」
そんなやり取りの間も花穂は不審そうに響一と百合香を見ている。
早く誤解を解きたくて響一は口を開く。
「ここで百合香と話していたのは、聞かれたくない内容の話をしていたからだ。彼女は広斗と付き合っている。ただ両家の家族に強く反対されていて、関係を隠しているんだ」
「……え?」
花穂が丸い目を瞬いた。伊那も驚きの顔で百合香を見ている。
「反対ってお祖父さまが?」
戸惑いがちな花穂の声がした。
「ああ。うちと朝宮家のは犬猿の仲と言っていい。だが原因になった揉め事はかなり前の話だし俺と広斗はもう水に流してもいいと思っているんだ」
百合香の祖父は狡猾な人物で、あるとき友人だった響一の祖父を欺き善意を仇(あだ)で返した
のが原因だが、その祖父はもう亡くなってる。当事者不在でいつまでも嫌い合う必要はないだろう。