偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
樹木が並ぶそこは宿泊客が散歩をしたり、軽い運動が出来るようにしてあるようで、綺麗に整えられていた。防犯の為か薄暗いところがないように灯りが調整されている。
響一は花穂の手を引き、石畳をゆっくり歩く。
パーティーの熱気で少し火照った体に風が心地よいのか、花穂がうっとりとしたように目を細めた。
「花穂、側に居られなくて嫌な思いをさせて本当に悪かった」
響一の音場に花穂は微笑んだ。
「大丈夫だよ。伊那から相手が無下に出来ない人だって事情は聞いていたから。それに響一さんはきっと伊那が居なかったら私を優先していたでしょう?」
「ああ、それはもちろん。でも有馬が来ているのを知っていたら、伊那さんが居ても離れなかった。不義理をしても花穂の元に戻ったよ」
「ありがとう」
花穂が優しく微笑む。さっきまでの沈んだ表情はもうなくて響一もほっとする。
「有馬に何を言われたんだ? 俺と百合香の件だけじゃないだろう?」
「それがよく分からないのだけど、彼の会社が上手く行ってないそうなの。取引先が次々と離れていってるみたいで、私が響一さんに頼んで圧力をかけているんだろうって。そんなことしてないよね?」
花穂が話す内容は思いがけないものだった。
響一は花穂の手を引き、石畳をゆっくり歩く。
パーティーの熱気で少し火照った体に風が心地よいのか、花穂がうっとりとしたように目を細めた。
「花穂、側に居られなくて嫌な思いをさせて本当に悪かった」
響一の音場に花穂は微笑んだ。
「大丈夫だよ。伊那から相手が無下に出来ない人だって事情は聞いていたから。それに響一さんはきっと伊那が居なかったら私を優先していたでしょう?」
「ああ、それはもちろん。でも有馬が来ているのを知っていたら、伊那さんが居ても離れなかった。不義理をしても花穂の元に戻ったよ」
「ありがとう」
花穂が優しく微笑む。さっきまでの沈んだ表情はもうなくて響一もほっとする。
「有馬に何を言われたんだ? 俺と百合香の件だけじゃないだろう?」
「それがよく分からないのだけど、彼の会社が上手く行ってないそうなの。取引先が次々と離れていってるみたいで、私が響一さんに頼んで圧力をかけているんだろうって。そんなことしてないよね?」
花穂が話す内容は思いがけないものだった。