偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
 愛しい妻の口から出た信じられない発言に、響一は慌てふためく。全く身に覚えがない。

「響一さんが仕事だって嘘を言っていると思ったから。でもさっき誤解だった分かったからもういいんだけど」

「そうなのか? 知らない間に花穂を傷つけていたんだな。 すまなかった」

 誤解が解けたならよかった。

「ううん。悩んでいないでもっと早く響一さんに聞けばよかったんだけど、なかなか言い辛くて……もし響一さんに裏切られたらきっと立ち直れないから」

「俺は花穂を絶対裏切らない。自信をもって言えるよ」

「ありがとう。大事にしてくれているのは分かっているのに、勝手に悪い方に考えちゃったの」

「俺が頼りないからだな」

「そんなことないよ……私が響一さんをすごく好きだから」

 臆病になってしまうと花穂が言う。響一の胸に抑えきれない愛しさが広がっていく。

「間違いなく俺の方が好きだ」

 そっと彼女の華奢な体を抱きしめる。ふわりと花の香りがして響一ははあと溜息を吐いた。

「花穂を大事にしたいと思ってるのに上手く出来ないな」

「そんなことないよ。十分よくして貰ってる。私の居場所は響一さんの隣だって感じるくらいに」
< 205 / 214 >

この作品をシェア

pagetop