偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
 理性を総動員して花穂から離れる。

「家まで待てない。このまま泊っていかないか?」

「えっ?」

 花穂が驚きの声を上げる。けれどすぐに恥ずかしそうに頷いてくれた。

 その姿があまりに可愛くて思わず再び抱きしめて深いキスをしかけてしまった。

 足元がおぼつかない花穂の肩を抱いてホテルに戻る。

 運よく空いていたセミスイートの部屋は夜景が美しく、花穂が喜んでくれた。

 「すごく綺麗」

 そう言うが、響一にとっては目をキラキラ輝かせる花穂こそが一番美しく見える。

 そっと後ろから抱きしめると、花穂の体がびくりと震えた。

 「緊張してる?」

 耳元で囁くとこくりと頷く。しかし彼女の手が響一の手にそっと触れる。受け入れている気持ちの表れだろう。

 彼女の気持が嬉しくて自然に言葉が溢れてくる。

「花穂、愛してる」

「あ……私も」

 耳元で囁いたからか花穂が僅かに身をすくめ、振り向いた。

 小さく赤い唇に惹かれるように自分の唇を重ねた。

 そのまま舌を差し込み深いキスに進んでいく。

 美しい夜景に見向きもせずに、花穂を求める。微かに聞こえる吐息が響一の欲を煽るよ
うだった。
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