再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
顔を傾け、唇を重ねる。

離す瞬間、希和が大好きよ、と小さくつぶやく。

泣き笑いのような表情に胸がいっぱいになる。


……本当に敵わない。


彼女だけが俺の心をこんなにも甘く震わせる。
 
たまらず抱きしめて額にキスを落すと、周囲から大きな拍手が聞こえた。


「パパ、僕も抱っこ!」
 

悟己が両手を上に上げる。
 
神父様は困ったような表情をしながらも、うなずいてくれた。
 
息子を抱き上げ、片手で愛しい妻を抱きよせる。
 
不覚にも視界が滲むのを誤魔化すように、悟己の頭に額を押しつけ瞬きを繰り返す。


「たくさんの幸せをありがとう」
 

嬉しそうに眦を下げた希和の言葉に、収まりかけていた涙腺が再び緩みそうになった。
 

違う。


お前と悟己が俺に幸せと愛を教え、与えてくれたんだ。


「礼を言うのは俺だ。これからもずっと一緒にいて幸せになろう」
 

返答する声は震えていないだろうか?


この先、どんなときも伝えたい言葉はひとつしかない。


「愛している、希和」

 
視線の先で最愛の人が微笑んでくれたこの日を、俺は一生忘れない。




                 END


                                                 

                                                    
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