再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
「希和、俺だけを感じていろ」


さらに深く足を抱えられ、狭い場所を押し広げながら奥深くに侵入する。

惺さんから滴り落ちる汗、零れる吐息にさえ体が敏感に反応する。

唐突に強い力で抱き起され、汗ばんだ肌と熱い肌が密着する。

伝わる速い鼓動と彼自身の香りが愛しくて苦しくて泣きたくなる。

こんな甘くて切ない想いは知らない。

幸せなのに、これ以上ないくらいそばにいるのに、もっと近づきたいと願ってしまう。


「惺、さん……っ」


しがみつくと、私の前髪をかき上げて、唇で額に触れる。

より一層強く抱きしめた彼が最奥を遠慮なく穿つ。


「……俺を、覚えろよ。ここに入れるのは俺だけだ」


甘い命令にくらくらする。


漏れる声が、息が、熱い。


「お前は俺だけのものだ。絶対に離さない」


揺れる体と薄れていく意識の中で、惺さんの声を聞いた気がした。
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