ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
 そう、この成功した魔法もメルヴィに関係していて。

 戸惑いを隠せないメルヴィはやっぱり可愛い。
 いつもいろんな重圧を跳ね除けてきた彼の、子供のようなその表情が堪らなく愛おしく感じた私は、今なら届く彼に手を差し伸べる。

 そっと彼の頬を包むように両手で触れると、一瞬ひやりとした彼の肌がじわりと熱を持ち始めた。


「教えて。気になって気になって仕方ないの。二度目に出会ったときにかけた私の魔法は成功していたの?」
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