ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
あんなに何もなかった私の部屋に、明るいアイボリーの家具がどんどんと運び込まれる。
それらの家具の取っ手には紺色の石が飾りでつけられていたり、家具の上から掛けられた布や絨毯も紺色の物ばかりだった。
“カーテンも紺、クッションも紺、ソファも紺!
テーブルクロスも紺色なの!?”
家具自体の色を明るいアイボリーカラーで設定しているお陰か部屋全体が暗くなることはなかったが、それでも見渡す限りこの二色で占められていて。
「まぁ。殿下の髪色と瞳の色ですね」
少し唖然としつつそう口にしたエッダに同意を込めて大きく何度も頷いた。
「ふふ、これだけ俺の色に囲まれたら嫌でも意識しちゃうでしょう?」
「覚悟の種類が想定外で愕然としてますけど」
「ならば作戦成功だ。魔女の君は予測できなかったこの部屋に興味津々だろう」
“それはそうなんだけど……!”
何故だか絶妙に納得の出来ない現状に、私は頬を膨らませる。
そんな私の頬をつつくようにして空気を抜いた後、にこりと微笑んで。
「よし、次はここの本棚へ入れる紺色の本を探しに行こうか」
「また紺なの!?」
それらの家具の取っ手には紺色の石が飾りでつけられていたり、家具の上から掛けられた布や絨毯も紺色の物ばかりだった。
“カーテンも紺、クッションも紺、ソファも紺!
テーブルクロスも紺色なの!?”
家具自体の色を明るいアイボリーカラーで設定しているお陰か部屋全体が暗くなることはなかったが、それでも見渡す限りこの二色で占められていて。
「まぁ。殿下の髪色と瞳の色ですね」
少し唖然としつつそう口にしたエッダに同意を込めて大きく何度も頷いた。
「ふふ、これだけ俺の色に囲まれたら嫌でも意識しちゃうでしょう?」
「覚悟の種類が想定外で愕然としてますけど」
「ならば作戦成功だ。魔女の君は予測できなかったこの部屋に興味津々だろう」
“それはそうなんだけど……!”
何故だか絶妙に納得の出来ない現状に、私は頬を膨らませる。
そんな私の頬をつつくようにして空気を抜いた後、にこりと微笑んで。
「よし、次はここの本棚へ入れる紺色の本を探しに行こうか」
「また紺なの!?」