新人洗濯係がのぞいた秘め事~王太子の秘密を暴いた先にあるのは溺愛か死か~

「欲しがってんじゃねえ!」
 ジャスリーナがムチをふり、ルネスランは喜びの声を上げた。

 * * *

 リエーヌは人気のない中庭に連れていかれた。
 そこには小さな池があり、水面に美しい月がうつりこんでいた。

「ああ、ルネスラン様は今頃ジャスリーナ様に思う存分に攻め立てられているのだろうな……」
 ユリックは王宮を見て陶然と呟く。
「いったい、何が……」
「わからないのか。あれは、そういう大人の世界だよ」
 ユリックがニヤニヤと言う。

「君はプレイに巻き込まれたんだ」
「え?」

「わざと洗濯物に痕跡を残した。赤いのは血じゃなくてあのロウソクだろう」
 確かに血にしては変だったし、何か塊のようなものがついていた。あれはロウだったのか。

「誰かに気付かれたらどうしよう。そのスリルもあの2人のエッセンスだったんだ」
 ユリックは興奮しているようだった。やや息が荒い。

「王太子はなぜ鍵をかけなかったと思う? 見られたらどうしようっていうスリルを味わっていたんだよ。今は見られた羞恥を喜びとして悶えているだろうね。そのことで王太子妃……いや、女王様に責められ、それすらも……。理想の女王様だって言ってたな……」
 うっとりとユリックは語る。

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