私は誰にも恋しない
「鈴木さん、そこの棚にあるガーゼ取ってください」
「…はい、どうぞ」
私は棚に入ってたガーゼを先生に渡す。
「ありがとうございます」
そう言って先生は私からガーゼを受け取り怪我した女子生徒の処置をする。
その眼差しはすごく真剣だ。
「はい、できましたよ」
先生は女子生徒に笑みを浮かべ言う。
「神山先生、ありがとうございました!」
女子生徒は立って一礼する。
「今度は気をつけてくださいね」
そう言って先生は女子生徒の頭を撫でる。
女子生徒は顔を赤らめ、もう一度一礼して保健室を出ていった。
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