私は誰にも恋しない
保健室に着くと、先生はため息をつきながら髪を手でかきあげる。

いつもと違う雰囲気に私は一瞬胸が高鳴る。

「…お前、昨日、俺と咲さんのこと見てただろ」

先生は私の体を壁に押し付けながら言う。

「…なっ何のことでしょうか?」

私は横を向いて言う。
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