身長差25㌢の、私と彼。
「てか、なんでいっつも俺怖がられてんの?俺、加野屋さんの気に障るようなことでもしたことあった?」
「え…。いや、別に何かされたワケではないんですが…。」
「ほら、また敬語になっとる。なんで?」
「…あんまり馴れ馴れしくするのもどーかと思いまして…。」
ボソッとそう呟いて白状すると、結城くんはプッと噴き出して笑った。
「さっきまであんなに喋っとったのに、よー言うわ。」
「さ、さっきは、気ぃ遣うことを忘れてたというか!そ、それに…」
私が言うのを躊躇していると「何?遠慮なく言って。」と結城くんに背中を押される。
「…立って話すと、結城くんの圧が凄くて」
「圧?」
「そう。ずーーーんって感じで、それで見下ろされるとちょっと…きょ、脅威というか、恐怖というか…」
「つまりは怖いってことか。」
「う、うん…。」
頷いた私を見て、何となく、結城くんが落ち込んだように見える。
「あ、で、でも!」
咄嗟に肘掛けのところに手をついて身を乗り出すようにすると、私は結城くんに向かって正直な気持ちを伝えた。