腹黒執事は、悪役なお嬢様への愛が強め



とにかく、まだまだ香田葉澄への酷い仕打ちを期待している彼女らと一緒にいる限り、どう頑張ったって「香田葉澄と和解しろ」という鷹司からの雑で曖昧なことこの上ないミッションを成し遂げることはできない。

そしてこの友人たちの前では、やっぱり期待される悪役像を守りたくなる自分がいる。



「そうね。確かにこの前のじゃあ生ぬるかったかもしれないわね」


「だよね! だからさ……」


「だけど今はいいわ。あまりそういう気分じゃないの」



私がそうはっきりとした口調で言えば、友人たちはたじろいだような顔をする。

それでいて、やっぱりちょっと腑に落ちない様子でもある。

そうよね。皆、私が香田葉澄を再起不能になるまで苛め抜くことを期待してたものね。


私は気だるげにため息をついてみせたりしつつ、この話題を終わらせようと別の話題を探すことにした。

そしてふと黒板横に貼られたカレンダーが目に入って思い出す。



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