love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~

 3日後、甲斐と別れた帰り道、やっぱり三人組に声をかけられる。

 逃げようとしても逃げられない状態になったときに、甲斐がまず一人を蹴り倒した。
 残りの二人が振り返る前に、また一人を蹴り倒す。

 最後に残った一人は怯えた瞳で甲斐を見てから、逃げるように去っていった。
 甲斐の瞳には冷え冷えとした光がたたえられている。
 その表情を見ていたら、泣きたくなった。

「やらなくて、よかったのに」

「通報はしてある」

 甲斐が手を引っ張って、立ち上がらせてくれる。
 手の熱が手首に感じられただけで、ドキッとしてしまった。
 目が合って見つめ合ったあとで、甲斐は目を逸らし、手を離す。

 ごめん、帰ろ、と言うのだ。

 距離を置いて歩いて帰る。

 この日以降、私たちの関係は変わってしまった。
< 45 / 109 >

この作品をシェア

pagetop