love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
「なんか最近、甲斐のディフェンス薄いな。チャンスだし告っていい?」
と言って、付き合ってくれと言われた。
この工藤とは、恋バナの話もマンマークの話もしていない。
ただ、以前甲斐に話を聞いていたから、工藤がどんな目線で私が気になっていたのかは知っていた。
だから、一緒に勉強する付き合いならいいよ、と言ってみる。
工藤は少し迷ったような顔をしていたけれど、「それってOKってことなんだよな?」と確認してきたので、頷いた。
そしたらなぜか、数日後に、甲斐や他の男女を含めて、勉強会を甲斐の家ですることになった。
隣のクラスの由比島さんや由比島さんの友達、そして甲斐や工藤の友達が集まる。
甲斐の家に行ったけれど、ドアを開けてくれた甲斐の視線を浴びたとたんに、来たのは間違いだったと思った。
「よ、どうぞ」
と言ってくれるけれど、一瞬私の目を見た甲斐はやっぱり暗い目をしていて、すぐに逸らすのだ。
一方で甲斐は他の友達や工藤、そして女の子とは気軽に話している。
由比島さんと甲斐は最近急接近している、と工藤が言っていた気もした。
たしかに甲斐は由比島さんとは軽口も叩くし、笑いもする。
私とはもうしてくれなくなったことだ。