氷の華とチョコレート

 カランッと、ガラスのドアを真間さんが開けると……。


「いらっしゃいませ~、って、……あれぇ?」


 カウンターにいたシェフらしき人が、驚いたように笑った。


「お久しぶりです、友さん」

「エイキ久々じゃ~ん、来てくれたんだ? いつ以来?」

「ここのプレオープンパーティー以来かな?」

「やっと連れて来れる人、出来たんだ?」


 シェフらしき、ゆうさんと呼ばれた人は、ニヤッと笑って私を見た。


「あはは……、からかわないでくださいよ初めてなんですから、彼女は、氷室美羽さん、……氷室さん、さっき話したバイト時代の先輩で、ここのオーナー兼シェフの卯月友さん」


 真間さんは、卯月さんの言葉をサラッとかわして私達を紹介した。


「はじめまして、氷室美羽です」


 私は、あわてて頭を下げた。


「よろしくね~、美羽さん、友でいいよ」

「は、はい! こちらこそ宜しくお願いします」


 いきなり名前で呼ばれて、どぎまぎしたけれど、友さんと言う人は、とても気さくに挨拶してくれた。



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