双子アイドルは俺様暴走族!
まだ疲れが残っているのかなー。
若いのに、嫌だなぁ。
なんて軽く考えて笑う。
「カヤ、よかったら【ツインズ】に会わせてくれないかな?」
「へ?」

突然の言葉にあたしは驚いてハジメを見つめる。
今まで【ツインズ】の話をしても全然反応しなかったのに、なんでいきなり?

「今まで隠していたけれど、実は母親が2人の大ファンなんだ」
「へぇ、そうだったの!?」
そんなことなら早く言ってくれたらいいのに。

2人のサインだって貰ってきてあげるのに。
「あぁ。お願いできるかな?」
「いいけど。夏休み中は忙しいみたいだから、あたしの言う事聞いてくれるかどうか、わかんないよ?」
そもそもあたしはただの【付き人】だ。

2人に何か頼めるような立場でもない。
それでもハジメは「待っているから大丈夫だよ」と、言ったのだった。
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