双子アイドルは俺様暴走族!
☆☆☆

自己紹介が終わると、後は桃谷高校と同じような授業内容が進められていった。
よかった、勉強に差はないんだ。

それ所か美男美女たちは勉強をするということは苦手らしく、授業中でも当たり前のようにスマホをいじっていたり、化粧直しをしたりしている。
普通の学校ならすぐに没収されるところだけれど、秋原高校の先生たちは注意をすることもなかった。

ちょっと、売れっ子芸能人だからって甘やかしすぎなんじゃないの?
だから【ツインズ】みたいに我儘になるのよ。
なんて思いながら、クルクルとシャーペンを指先で回す。

すると晴があたしの机にノートを置いて来た。
「ちょっと何よ?」
「少し寝る。ノートとっといてくれ」
「はぁ!?」

なんであたしがあんたのノートとらなきゃなんないのよ。
「あ、俺もお願い」

ムッとして晴を見ていると、今度は逆側から圭がノートを出してきた。
「ちょっと、授業に出ているんだから自分でノートくらい取りなさいよ!」
あたしがそう言った時にはすでに2人とも目を閉じ、寝息を立て始めている。

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