アリス人形
「猫が…猫が…って、あれ?割りと普通。」

確かにその猫はそこら辺によくいそうな黒猫だった。が、その答えに猫はずっこけ、木から落ちた。

「アリス…少しずれてないかい?」

「え…。猫に言われたくないなぁ。って、猫が喋ったぁ!!!?」

「……。」

どうやら亜里珠には少しボケが入っているらしい。と、猫は尻尾をピンと立て、気を取り直してこう言った。

「チェシャはチェシャ猫。よぉこそ、クローバーの森へ。」
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