アリス人形
「あ…。」
冴えない顔をした亜里珠に、三日月ウサギは明るく笑いかけた。
「じゃ、今度こそお茶会スタートだ!」
ティーポットを手にした三日月ウサギはまるで小さな子供のようにはしゃいでいた。
後ろを見ると、帽子屋が綺麗な金髪を揺らし、うつむいている。
「帽子屋…」
亜里珠は思い切って帽子屋に話し掛けてみた。
しかし、容赦なく睨まれたので、丁寧に「帽子屋さん」と言いかえることにした。
「えっと…お茶会、しよ?帽子屋さん。」
帽子屋はシルクハットをかぶりなおし、ぶすっとした表情のまま、向かい側の椅子に座った。
「はーじまるはーじまる お茶会へようこそ!」
すると、空気を和ませようと、三日月ウサギが歌い始めた。
「「さーあ祝おーう 何でもない日おめでとう♪」」
それに帽子屋の声も重なった。
あまり上手くはないが、そのへんてこな歌は亜里珠の心を温かくした。
「テテーン!!」
一通り歌がおわった頃、三日月ウサギが持っていたティーポットから小さなネズミが現れた。
「わっ!ネズミー!!」
亜里珠はそのネズミを見て叫んだ。ネズミは家庭の敵である。反射的に近くにあった皿を振り上げた。
冴えない顔をした亜里珠に、三日月ウサギは明るく笑いかけた。
「じゃ、今度こそお茶会スタートだ!」
ティーポットを手にした三日月ウサギはまるで小さな子供のようにはしゃいでいた。
後ろを見ると、帽子屋が綺麗な金髪を揺らし、うつむいている。
「帽子屋…」
亜里珠は思い切って帽子屋に話し掛けてみた。
しかし、容赦なく睨まれたので、丁寧に「帽子屋さん」と言いかえることにした。
「えっと…お茶会、しよ?帽子屋さん。」
帽子屋はシルクハットをかぶりなおし、ぶすっとした表情のまま、向かい側の椅子に座った。
「はーじまるはーじまる お茶会へようこそ!」
すると、空気を和ませようと、三日月ウサギが歌い始めた。
「「さーあ祝おーう 何でもない日おめでとう♪」」
それに帽子屋の声も重なった。
あまり上手くはないが、そのへんてこな歌は亜里珠の心を温かくした。
「テテーン!!」
一通り歌がおわった頃、三日月ウサギが持っていたティーポットから小さなネズミが現れた。
「わっ!ネズミー!!」
亜里珠はそのネズミを見て叫んだ。ネズミは家庭の敵である。反射的に近くにあった皿を振り上げた。