語彙力ゼロなアドレナリン女子は、ダウナーなイケボ男子をおとしたい

本音は余白に

 翡翠との進展はないけれど、技術を磨くために、「施術の練習をさせてくれない?」と頼んだことはある。

 翡翠はあからさまに警戒した顔をしたので、無理かと思ったら、意外にもOKが出た。

「ただし、プロとして一線を保ってくんない」と言われる。意味が分からなかったので、聞き直したら、「変なとこ触んなよ」と言いなおされた。

「ご安心を、着衣のままやるよ」と応えておくけれど、翡翠は私にどんなイメージを持っているんだろう?と思う。ろくなイメージを持っていない気がした。
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