【完結】ぶらっでぃ☆ふぃあんせ!!~幼馴染の男の子が実は双子のヴァンパイアで溺愛されてます~

両親からのプレゼント!


 お父さんは泣きながら私を見て、一つの箱を差し出してくれた。

「雛菊、お父さんとお母さんから入学祝いだよ」

「え! もしかして……!」

「あぁスマホだよ」

「わぁ~嬉しい! お父さんお母さんありがとうーー!!」

「うふふ、大事に使うのよ!」

「はーい!」

 初めての自分だけのスマホ!!
 これで二人とも連絡できるし、マコちゃんともメールができる!!

「よかったな雛菊」

「俺達が教えるから、すぐに設定しよ」

「うんっ」

 私も待ち受けは、三人の写真にしようかな!
 
 それからパーティーはすごく盛り上がって……というかママ同士が久々のお話で大盛りあがり。
 お父さんはワインを飲みながら私の成長に涙して、大きなソファで眠っちゃった。

「お父さん……恥ずかしいよ」

「雛菊お嬢様、大丈夫です。お父様は私めに、お任せください」

 ジャックさんが私に優しく言ってくれる。

「ひなちゃん! ジャックに任せていいのよ。せっかく気持ちよく寝てるんだから」

「あ~ら、ごめんねぇ。お父さん弱いのに~感激して飲みすぎたのね」

 お母さんもおしゃべりの間に気付いたみたい。
 
「いいのよ~! 久々なんだから! 明日休みなんだから泊まっていけばいいじゃな~~い!!」

 カイくんママも、ワインを飲んでご機嫌だ。
 すっごく明るくなって面白くって、パーティーの時はいつも泊まっていったな~。
 入学式のあとなんだけど、明日は確かにお休みなんだ。

「うん、それがいい! 雛菊は今日泊まり~!」

「そうしよう! ジャック、雛菊のお泊りセットを用意してほしい」

「えぇっ」

「はい。既に雛菊お嬢様とご両親のお部屋は準備しております。ご安心ください」

 て、展開が早いよぉ!
 でも、ちょっと思い出したの。
 幼稚園の頃にお泊りすると、カイくんと一緒に同じ大きな大きなベッドで寝たの。
 で、気付いたら右にも左にもカイくんがいて……寝ぼけてるのかと思ってたけど……。

「雛菊? どした? 俺等も部屋に行こうぜ」
 
「うん……ねぇ、昔は泊まったら三人で寝てた?」

「あはは、思い出した?」

「やっぱり! 私、カイくんが二人いるって夜中にびっくりしたんだよ」

「でも、そのまま寝ちゃったよね。だって俺等二人とも、我慢なんかできなかったし」

「びっくりさせて、ごめんな」

「……いいけど……今日は……三人では寝ないよ?」

 さ、さすがに男の子二人とは一緒に寝れないもん!
 寝顔見られるのも恥ずかしいし……まだお付き合いして初日だし……。 

「は~い、おあずけか」

「でもまぁまだ寝るまでは時間もあるしさ」

「そうだね、スマホの使い方、また教えておしえてくれる?」

 まだ21時だもんね。
 私もまだ二人といたいし、スマホも使いたい!

「うん、あとさぁ、そろそろ可愛い雛菊に限界なんだよね」

「え?」

「そう、俺達もう我慢できないから……行こうぜ」

「え?」

 二人の目が妖しく、そしてすごく妖艶に光る……。
 なにそれ、私……何されちゃうの!?

  
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