君の隣で歌いたい。


 そして数秒後、次は沢里が通販番組の司会になる番だった。

「どうでしたかうちの【linK】! 作詞作曲ぜーんぶ一人でやってるしピアノも上手いし歌もよかったでしょ! SNSやってますか? すぐフォローしないと損あいたたた」

「はいはいはいちょっと黙っててね」

 沢里の大きな体を無理やり引っ張ると、隠れていた女子たちの姿がようやく見えた。

 全員私の中学時代の部活仲間だ。

 雰囲気が少し大人びているけれど、見間違えることはない。

 ともに合唱で全国を目指した同期たちだ。

「今日は来てくれてありがとう」

「凛夏……ほんとに凛夏なんだね」

「うん、久しぶり」

 なにもなかったようにあいさつをすると、彼女たちはぐっと耐えるような表情をする。

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