君の隣で歌いたい。
なのに、柾輝くんはもう【linK】のことはどうでもよくなってしまったのか。じんわりと視界がにじむ。
「凛夏、俺はな」
「――凛夏ちゃん? こんな時間になにしてるんだ」
神妙な柾輝くんの声に被さるように、背後から聞き慣れた声がした。
驚いて振り向き見上げると、なぜかそこには怪訝な顔をした透流さんが立っているではないか。
私の体はピシリと硬直する。
心の中では幽霊を見たかのように「で、出たーーー!!」と泣き叫んでいるが、当の透流さんの目線は私ではなく柾輝くんに注がれていた。
「……失礼ですがあなたは?」
「そういうあんたはなんだよ」
場の空気が一気に重くなる。私を挟んでにらみ合う二人に混乱が極まる。