君に抱いた恋心を記憶の中にそっとしまって。

……確かに。


自分でも驚いている。こんな人見知りな私に彼氏ができるなんて思わなかった。紹介という形で遥陽さんを知ったけど、ここまで来るのに早かった。


紗夜に言われて、頷く。



「まぁでも本当に良かった。ついに、初優も彼氏持ち。これから気兼ね無く初優と恋バナできる!」


「紗夜の目的はやっぱりそっちじゃん!」



あまりにもキラキラと目を輝かせながら話すもんだから突っ込んでしまった。


恋バナ大好きな紗夜はきっと私と遥陽さんのことを根掘り葉掘り聞くのだろう。嫌という訳では無いけど少し覚悟しとかなきゃな。



「初優〜!今度色んなお話聞かせてね!」


「わかったわかった」



遥陽さんと出会わせてくれた紗夜には感謝しかない。紗夜にもちゃんと話をしたり、アドバイスもして欲しい。


2人で、楽しい恋の物語を開けていけたらな。


ーピコン。



「ん?初優、スマホ鳴ってるよ?」
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