年上の彼女
「お前も先生に謝れ!」

俺は父親に首を掴まれる
また階段を落ちる

今度は3段だけだったが
悦子はすごく心配そうな顔をしていた

俺はまっすぐに悦子を見た

謝りたくない

謝ったら
今までしたことが
いけないことになるから

俺はいけないことを
したとは思っていない

俺は悦子が好きだから
抱いた

だから謝りたくない

「俺は謝らない」

「お前というやつは!」

「まってください、お父様!
いいんです
私もきちんと戸田君と話をしたくて
来たんです」

「はい?」

父親が悦子の顔を見た

「お父様の罪の償い方が
戸田君の妻になることなら
喜んでお受けいたします

でも戸田君のきちんとした
気持ちを知りたいんです」

「先生?」

俺は驚いた
先生の気持ちは
体育教師の堀田にあるんじゃないのか?

「とりあえず
これ学校に荷物だから」

笑顔で
悦子が段ボールを渡してくれた

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