エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「夫婦関係って難しいよね。私も結婚したばかりの時は大変だったの」

「先生、結婚してたんですか?」

「あれ、言ってなかった?」

 先生の左手を見るけれど、私と違って薬指に指輪がはまっていない。

「夫はイタリア人なの。観光中にナンパされて」

「えっ、ナンパですか?」

「おもしろい人だからそのままお付き合いしちゃった」

 結婚するまでには紆余曲折あっただろうけれど、先生の言い方だととてもあっさりして聞こえる。

「じゃあ、苗字も物見じゃなくて旦那さんの……?」

「ううん、別姓なの。その方が私も働きやすいしね」

< 126 / 245 >

この作品をシェア

pagetop