エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 艶のある髪と瞳は黒く、渋いあごひげが目立つ。

 背は高いが横幅も広く、北斗のようにすらりとした印象はなかった。

「びっくりさせちゃってごめんね。改めて紹介させて。彼が私のかわいいネズミちゃん。ロッコって言うの」

「ネズミ……」

 呆然とする私を解放したロッコさんが、今度はぎゅっと力強く手を握ってくる。

「百合から話は聞いてるよ。素敵な友達に紹介してもらえて光栄だ」

「はい、こちらこそ……」

 まだ勢いについていけない私をそのままに、ロッコさんは百合先生の腰を抱き寄せる。

 そして彼女のこめかみと頬にキスをした後、私の目の前で唇にも口づけをした。

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