エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 お礼を言いたいのに喉の奥が震えて声にならない。

 唇を噛み締めて泣いていると、ロッコさんも百合さんごと私を抱き締めてくれた。

「泣いている女性を放っておくのは僕のポリシーに反するんだけど、純美に胸を貸すのは旦那さんの役目だからね。代わりに百合が君を抱き締めるよ」

 うん、とうなずいてふたりに甘える。

 北斗との関係を受け入れられていると自分では思っていたのに、ちっともそうではなかったのだと思い知った。

「僕も喧嘩した時はひどいことを言われるし、言うし、たまにひっぱたかれるよ」

「百合先生がひっぱたくんですか……?」

「手首にスナップを利かせて、こう」

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