エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 初対面でされた時は驚いてしまったけれど、もう心の準備はできていた。

「百合と一緒に成功を祈ってるよ。頑張って」

「ありがとうございます」

 心からお礼を言って、もらったお土産を大事に抱える。

 ふたりに出会えてよかったと思いながらエントランスに入ると、なぜかそこに北斗がいた。

「どこか行くの?」

「……迎えに来たんだ」

 かすれた声を聞いて、妙に彼の息が荒いことに気がついた。

「そんなに急いで?」

 今の北斗を見れば、走ってここまで来たのはすぐにわかる。

「そこまで遅くなったつもりはなかったけど、心配かけたならごめんなさい。一本連絡を入れたほうがよかったかな」

< 150 / 245 >

この作品をシェア

pagetop