エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 思い浮かべてくすくす笑ってから、いつの間にか彼の前で自然と笑えるようになったと再認識する。

「俺が仮装してどうする。君がするんだ」

「私? でも招待されたのはあなたでしょ?」

「やっと妻をパートナーとして見せびらかせる。長かった」

 私の話を聞いているようで聞いていない。

 そういえばしばらく言われないから忘れていたけれど、私は利用されるために妻になったのだった。

「パートナー……になるのは構わないんだけど、ちょっと心配だな」

「なにが?」

「北斗みたいに、完璧に外国語を話せるわけじゃないから」

 百合先生とのレッスンは今も続いている。

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