エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 最初に比べるとずいぶん上達したと自分でも思うけれど、完璧かと言われると怪しい。

「心配するな。多少拙くてもみんな気にしない」

「外交官の妻がそれじゃだめでしょ」

 私ひとりが恥をかくだけならいい。

 だけど北斗まで巻き込むのは絶対に嫌だ。

「……君は真面目すぎる」

 北斗が私を抱き寄せたまま、ぶつぶつつぶやく。

「やれるだけ頑張ってみる。そうじゃないと結婚した意味がないもんね」

「……そうでもないが」

「私はなにをすればいい? ドレスは前に用意してくれたものがあるけど……」

「俺の隣で笑っ……いや、適当に自己紹介してくれればいい」

「笑うのはだめ?」

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