エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「だったら鏡を見ればいい」

「あ、ちょっと」

 腰を抱かれて歩くよう促される。

 理解できず困惑するも、ふと『頭の中は純美(わたし)でいっぱいだ』という意味だと理解して恥ずかしくなった。



 それからはめまぐるしく北斗の知り合いと挨拶を交わした。

『噂の奥さんだね。すごくかわいいじゃないか。どうしてもっと早く紹介してくれなかったんだ?』

『別にいつ紹介してもよかったんだ。君に彼女を口説くつもりがないならな』

 見事な金髪碧眼の男性に軽口を言い、笑い合ってから流れるように私を紹介する北斗は、他人との会話にとても慣れて見えた。

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