君に甘やかされて溺れたい。

♥︎糖度50%



 それから私と藍良くんは、一緒に登下校したり一緒にお昼を食べることが多くなった。


「付き合い始めたの?」


 若菜ちゃんとちいちゃんに聞かれたけど、私は首を振る。


「付き合ってはない」

「えー?あんなによく一緒にいるのに」

「紅は藍良のこと好きじゃないんだ?」

「まだわかんない」


 藍良くんのことは好き、だと思う。

 でもこれが恋としての好きなのかどうか、まだわからない。

 正直藍良くんにはすごくドキドキしてるし、キュンキュンもしてるけど……!


「藍良くんがアイルくんに似てるからキュンとしちゃうのかなって」

「どんだけアイルくん好きなんだよ」

「でもさ、藍良ってモテるし狙ってる女子結構いると思うんだけど」

「あーね。実際顔面偏差値爆高いしな」


 ちいちゃんの言葉に若菜ちゃんも同調する。


「てか藍良ファンクラブあるらしいよ」

「マジで?」

「藍良はみんなのもの!って協定結んでるんだって」


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