おとしモノ
「何」
「司宇椰?」
井理阿さんの声。
「司宇椰ー。どこに居るんだー」
井理阿さんは雨枝葉さんと同室の人。
この状況を見られるのはさすがに…。
「居るぞー」
雨枝葉さんが黒の財布を私の右手に握らせると井理阿さんの元へ。
「俺、財布落としたみたいだから、探しに行ってくる」
「大変じゃん! 俺も一緒に探すよ!!」
「大丈夫だ!! レストランで落としたって確信があるし、今日は東京観光ではしゃぎすぎて疲れてるだろ? まだ寝とけって」
「…そうだな」
「じゃあ、行ってくる!!」
そして私の前に再び現れた白の長袖シャツ姿の雨枝葉さん。
バタンッ!
ドアを閉めたのは雨枝葉さん。
私の左手を掴んで歩いて行く雨枝葉さん。
「何故手」
「誰かに見られたとしても、部屋に着くまで、離さないから」
「司宇椰?」
井理阿さんの声。
「司宇椰ー。どこに居るんだー」
井理阿さんは雨枝葉さんと同室の人。
この状況を見られるのはさすがに…。
「居るぞー」
雨枝葉さんが黒の財布を私の右手に握らせると井理阿さんの元へ。
「俺、財布落としたみたいだから、探しに行ってくる」
「大変じゃん! 俺も一緒に探すよ!!」
「大丈夫だ!! レストランで落としたって確信があるし、今日は東京観光ではしゃぎすぎて疲れてるだろ? まだ寝とけって」
「…そうだな」
「じゃあ、行ってくる!!」
そして私の前に再び現れた白の長袖シャツ姿の雨枝葉さん。
バタンッ!
ドアを閉めたのは雨枝葉さん。
私の左手を掴んで歩いて行く雨枝葉さん。
「何故手」
「誰かに見られたとしても、部屋に着くまで、離さないから」