危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
 警察の調べでは金目当ての強盗という結論だった。
 突然家族を喪った悲しみ、苦しみ、犯人への憎しみは筆舌に尽くしがたい。
 長い年月を経て、ようやく過去の悲しみと折り合いをつけることができたが、今も似たような事件をニュースで見るたびに暗澹たる気持ちになる。
 
忘れもしない2年前、週刊誌の記者がやってきて蓮に両親を殺した黒幕について教えにきたのだった。
 その日以来事件のことが頭を離れなくなり、勤めていた会社を退職し、宝来の秘書になることに成功した。それには記者の協力もあった。

 事件当時地方議員だった宝来正道が関わっていた開発プロジェクトにおいて、入札過程での不正操作や賄賂を受け取ることで特定の建設会社に利益をもたらすなどの行為を行っていた。その不正を告発しようとした蓮の父親が邪魔になったというのが事件の動機ということだった。
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