危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる

「あの、達也さんのことなら、もう私は別れたの」

 ぐすんぐすんと鼻をすする音がする。泣いているのだろう。

「達也さんと話してないの?」
「お金だけ振り込まれて……どうしていいかわからなくて」

 さすがにお金だけで済む話ではないだろう。

「私はもう彼とは関係がないの。力になれなくてごめんなさい」

 電話を切ったあとも苦々しい気持ちが残る。冷たいようだが、もう別れた以上自分は無関係だ。今更ながら達也の不誠実さが憎い。
 
 ──でももし、マナさんのことがなくて、あのまま結婚していたら、私は幸せだったんだろうか。
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