危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
息もできないくらいに抱きすくめられ、そのまま床に押し倒される。
広い背に手を回した。
これ以上ないほど強く抱きあっていると、満たされそうな気持ちと飢餓感みたいなものが同時に湧き上がってきて、自分でもそれに戸惑う。
わかっているのは、もう後戻りできないほどに彼に惹かれているという事実だけだった。
蓮に縋り付いていないと、自分というものがバラバラに砕けてなくなってしまう気がして、すみれは無意識に片桐の背にしがみついた
──これだ。私が欲しかったただ一つのものは。
おそらくずっと前から片桐に惹かれていた。でも好きになっても報われないのだと、自分を抑えていた。
もう自分に嘘はつけない。想いが溢れる。
「私、あなたが好きみたい」
ぐっと顔が近づき、ふわりと唇が重なる。何度か角度を変えるうちに、互いの熱が高まっていくのがわかる。
「もうなにも考えたくない」
「なにも考えるな」
抱きしめる力がぐっと強くなった。