危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
止められない恋心

 張りつめていた感情が一気にこぼれる。頬に唇に、蓮の唇が何度も押し当てられる。

「無事でよかった」

 ぎゅっとすみれを抱きしめたまま、ぽつりと片桐が漏らした。

「片桐さんがあんなふうに感情的になるところ、初めて見た」

 いつもどこかすみれに対して一線を引こうとしているように見えて、それがすみれを拒絶しているように見えたのだ。 

「頭に血がのぼった。ごめん」

 張り詰めた糸が切れるように、片桐の胸に顔を埋めて泣いた。

「マナさんのことがなくても、達也さんとはうまくいかなかったと思う」
「もう忘れろ。忘れろよ」
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